薬用植物       一覧表        

マルバマンサク(丸葉満作)マンサク 科

ウラクロシジミの食草
山地の林縁に生える落葉低木。
高さ:3-5m  花期:3月〜4月
名は、早春に一番初めに「まず咲く」ところからとも、また木に
たくさん花をつけることから「満作」からついたともいわれる。
葉にタンニンを含み、
外傷や内臓器官の止血に使われた。
葉に先駆けて2〜3個の両性花をつける。
 (場所:はんのき・曲沼駐車場)

ウスバサイシン(薄葉細辛) ウマノスズクサ科
ヒメギフチョウの食草
山地のやや湿った林床などに生える多年草。
 高さ:10〜20cm   花期:4〜5月
根を漢方で細辛とよび
鎮痛,鎮咳,去痰に用いる。
花は葉柄の基部につく。生葉の煎液は口臭予防のうがい薬に用いられる。
ヒメギフチョウの食草
(場所:嶽原、ゲレンデ東/植栽)
セイヨウタンポポ(西洋蒲公英) キク 科

ヨーロッパ原産の多年草。
札幌農学校創立のころ野菜として栽培したものが野生化したものといわれている。
 高さ: 20〜30 cm 花期:3〜11月   
 単為生殖を行うので他の株と花粉を交換する必要はない。 
全身強壮剤として大変有益で
利尿剤、肝臓強化剤。
肝臓や胆襄の炎症、うっ血、筋肉リウマチ、うっ滞性黄疸
の特効薬。

ニワトコ(接骨木)  スイカズラ 科
山野のやや湿った林縁などに生える落葉低木。
 高さ:3-5m   花期:4〜5月
幹の随は柔らかく、顕微鏡撮影用の切片(ピス)をつくるときに用いられる。まだ展開しない若い芽は山菜として利用される。葉・花は煎じて
利尿・発汗薬および湿布に用いるので別名セッコツボク[接骨木]という。
(場所:運動広場東)

クララ(眩草、苦参)    マメ科

日当たりの良い草地,川原などに生える多年草。
 高さ:80〜150cm  花期:6〜7月 
木の根のような太い根があり、これがクラクラするほど苦味が強い。漢方では根は苦参(クジン)といい
止血、健胃、回虫駆除薬などに利用されてきた。クラクラは昔からある植物名で、古くは末比里久佐(まいりぐさ)と言った。(苦くて参る草)(場所:サービスセンター付近)

ヒメジョオン(姫女苑) キク 科

北アメリカ原産の1〜2年草。
 高さ50〜100cm 花期:6〜10月
髄ずいがつまり葉は茎を抱だかない。
葉は互生し、葉につく葉のふちに少し歯がある。
両面とも毛が生えている。 
薬用:
健胃、解毒、食欲増進、薬茶

トモエソウ(巴草)  オトギリソウ 科

山地の日当たりの良い草地に生える多年草。
 高さ:1m  花期:6〜8月
葉を透かして見ると多数の小さなと油点が見える。葉は披針形で対生し茎を抱く。花は直径4-6cmと大きく、花弁は5個あり巴型にねじれる。薬用:全草/紅旱蓮(コウカンレン)
止血、腫れ物
(場所:ジャンプ場)

ミヤマシシウド(深山猪独活) セリ科

山地〜亜高山帯に生える大型の多年草。
 高さ:2m  
花期:7〜9月
花茎をつけるまでに4〜5年かかり、花が咲いて実をつけると枯死しする。茎葉には甘香がある。 名前は、ウドに似て、しかも強剛だからイノシシが食べるのに適したウドという意味。  薬効:乾燥した根は生薬(しょうやく)で、独活(どつかつ)といい、
鎮痛、鎮静、血管拡張作用がある。

クマヤナギ(熊柳) クロウメモドキ科

山地のやや湿ったところに生えるツル性木本。
 高さ:4〜5m  花期:7〜8月  落葉低木
枝がしなやかで弾力性があることから、昔はウマのムチや
雪国の輪かんじきに用いられた。
若葉・実は食用、茎・葉は薬用になる。
薬効:
健胃、整腸、解熱、解毒、利尿作用がある。
(場所:荒沼北)

オトコエシ (男郎花) オミナエシ 科

山地の草原や道端に生える多年草。
 高さ:80〜120cm  
花期:8〜9月
オトコエシやオミナエシを活けた水は、醤油の腐ったような臭いが残ることから、漢名は敗醤といい、両種とも根を
解熱などに利用する。
名は黄色い花を粟飯に見立てたオミナメシ(女飯)に対しつけられた。昔、女は粟飯を、男は白米(男飯)を食したから白い花をオトコエシという。

サラシナショウマ(晒菜升麻)キンポウゲ 科

山地の林床などに自生する大型の多年草 。
 高さ:1.5m  
花期:8〜10月
名は若菜を煮て水でさらして食べたことからついた。ショウマ[升麻]とはサラシナショウマの漢名で、漢方では根茎を乾燥して
解熱・解毒に用いる。*うたか‐ぐさ【升麻】トリアシショウマの古称。

ハンゴンソウ(反魂草)   キク 科

山地の湿地や草原に生える大型の多年草。
 高さ:1〜2m    
花期:7〜9月
 
薬:葉を焼いた灰を湿疹にすりつけたり,のどが痛いときには根の煎汁をうがい薬にした。また性病,婦人病,神経痛,関節炎,吹出物の患部は根の煎汁で洗うなどして用いた。
食:若芽をゆでて汁の実とした。
*名前の由来…強い香りがするため、死者を蘇らせるといわれ、この名がついた。

カワラナデシコ(河原撫子) ナデシコ科

山地の草原に生える多年草。
高さ:30〜80cm    花期:8月〜9月
河原に生える可憐な花の意味。
ナデシコ,あるいはヤマトナデシコと呼ばれることもある。
秋の七草の一つにあげられ、奈良時代からナデシコの名で親しまれている。
薬効:抗炎症,利尿,通経など。
(場所:ゲレンデ、虫の広場)

アキノキリンソウ(秋の麒麟草) キク科

山野の林縁などに生える多年草。 別名:アワダチソウ
 高さ:40〜80cm  花期:9〜11月
花がベンケイソウ科のキリンソウに似ていて、秋に咲くので、
アキノキリンソウと呼ばれる。
薬用:健胃、利尿作用や腎臓、膀胱炎などや、かぜの頭痛、
のどの腫れや痛み、腫れ物、解毒。

食用:若芽。
  (場所:サービスセンター付近)

リンドウ(竜胆)   リンドウ 科

山地の草原などに生える多年草。
  高さ:30〜60cm   花期:9〜11月
薬草としても利用され、根は熊の胆より苦く、竜の胆のようだとして生薬名をリンドウは葉が細いほど苦味が強いとされている。
唾液、胃液、膵液(すい)、胆汁の分泌を促進して胃腸の働きを活発にするため、食欲不振、消化不良、胃アトニー、胃酸過多症、腹痛などに効果があrる。 また、のどがはれて痛いとき、根をくだいて飲むと痛みがとれるという。

イチヤクソウ(一薬草) イチヤクソウ科

明るい林中などに生育する常緑の多年草。
 草丈:15〜20 cm 花期:6〜7月 民間薬とした。
葉の汁は血止めにもきく。血管拡張、リウマチ、打撲、傷、虫さされほか多くの薬効。
イチヤクソウの仲間は腐生性(生物の死体または排泄物などから養分を摂取する。)であるものが多く、イチヤクソウもそのような傾向があるといわれている。
・・・赤花はベニバナイチヤクソウ。

 ウ ド (独活)     ウコギ 科

山地に生える大型の多年草。
 高さ:1〜2m  花期:8〜9月
古くから食用とされる山菜で、栽培もされている。
新芽や幼茎はそのまま食べられる。
薬用には
発汗、解熱、鎮痛薬とし、頭痛、歯痛、
リューマチ、神経痛
に用いる。

オ ケ ラ (朮)   キク 科

山地の明るい林縁に自生する多年草で雌雄異株。
 高さ:30〜80p  花期:9〜10月
若苗にはふつう白色軟毛がある。名前の由来は、古名のウケラがなまったものだが、語源ははっきりしない。
山菜として美味。根茎は、香気があり邪気を払うのでお正月のお屠蘇(とそ)の主材料。根茎は煙で燻して着物の虫除け。
整腸・健胃・頭痛の薬。*山でうまいものはオケラにトトキという。

オニノヤガラ(鬼の矢柄) ラン 科

林床に見られる多年草。
 高さ:60cm〜100cm  花期:6〜7月
葉緑体を持たず,ナラタケ菌と共生している。
塊茎を天麻(てんま)といって
強壮薬にすることもある。
名の由来: 全体の姿を鬼の使う矢に見立てた。
別名のヌスビトノアシ(盗人之足)は根茎の曲がり具合を例えたものいように爪先立ちになった足)。  

カキドオシ(垣通) シソ 科

野原や道端に生える多年草。
 高さ:15〜25 cm  花期:3〜6月 芳香がある。
 薬用:
胆汁促進、尿路結石、糖尿病、胆石など。
花後倒れ、つる状になって垣根を通り越すほどのびることからこの名がついた。別名のカントリソウ(疳取り草)は,子どもの疳の虫を取るのに使われたということらしい。

キンミズヒキ (金水引)  バラ 科

山野に生える多年草。
 高さ:40〜80cm  花期: 7〜9月
金色の小さな花のついた穂を,熨斗袋につける金色の水引にみたてた名前。実にはかぎ状のとげがあり、衣服などについて種が運ばれるので、ヒッツキグサと呼ぶ地方もある。 若芽や若葉は食用になる。生薬名を竜牙草といい、下痢止め、歯ぐきの出血、口内炎によいとされている。 

クロバナヒキオコシ(黒花引起し) シソ 科

山地の林縁や草地などに生える多年草。
 高さ:80〜120cm  花期:8〜10月
ヒキオコシは、病に倒れた人を引き起こすほどの薬効があるという意味の名前。
別名:
延命草と呼ばれて苦味健胃薬となる
茎は四角形で、稜には細かい毛がある。

ゲンノショウコ(現の証拠)フウロソウ科

各地の日当たりのよい山野に生える多年草。
 高さ:10〜20cm  花期:7〜10月
名の由来:現の証拠、すなわち
飲んですぐに薬効があるということ。
実がはじけるとその裂片が種子を1個ずつ巻き上げ、その形が御輿の屋根に似ているので別名ミコシグサという。 ゲンノショウコは、センブリ、ドクダミなどとともに日本の民間薬の代表的なもの。みすぎても便秘・下痢などの副作用がなく、優れた健胃整腸剤といえる。
食中り、下痢、慢性の胃腸病、便秘に効き目がある。  多量のタンニンを含む。

センブリ(千振) リンンドウ科   別名:当薬(とうやく

(まさに)に薬とすべし
山地の日当たりの良い草原などに生える2年草。
 高さ:20〜25cm  花期:9〜10月
全草を薬用に用いる。 古くから苦味
健胃剤として使用されている。
名は「千振り」で、熱湯の中で千
回振り出してもなお苦味が残るということから名付けられた。
また、当薬とも言われるが、この当は「当(まさ)に〜すべし」で、当に薬とすべし、
当に薬になるという意味。

ドクダミ(毒矯・毒痛・毒溜)ドクダミ 科

湿った場所にはえる多年草。   高さ20〜50cm  花期:5〜7月
10種類の薬効があるということから十薬(じゅうやく)ともいう。
名前は 毒痛みに効くという意味といわれている 。
花穂の下に白色で十字形に4枚開いているは葉に近い性質をもった苞と呼ばれるもので、実際のドクダミには花弁もがく片もなく、黄色の部分は雄しべの先端の葯が密集したもの。
全草を 花期前に 採取して乾燥させたものを十薬という。
風邪 便秘 利尿 高血圧 動脈効果。。。。

ノダケ(野竹)  セリ 科

山野の林縁や草地などに生える多年草。
 高さ:1.5 m  花期:9〜11月
普通は茎や花が暗紫色を帯びるが、茎が緑色で花が白いものもある。漢方で根を前胡(ぜんこ)と呼び、
解熱、鎮痛、去痰薬に使う他、浴湯料にもする。

ヘクソカズラ(屁糞葛)  アカネ科

普通に見られるツル性の多年草。
 花期:8〜9月
他のものにからみつきながら繁茂はんもする
全体に特異な臭気がある。
別名:サオトメバナ、ヤイトバナ
薬用: 
しもやけ、ひび、あかぎれ、化粧水、腎臓病、  かっけ、下痢止め

クサギ (臭木)  クマツヅラ科

山野の林縁や川岸などに見られる落葉小高木。
 高さ:3〜5m  花期:8〜9月
花はよい香りだが、葉や枝の部分を切ると、独特なニオイがする。
薬効:葉・小枝の乾燥したものは、
リューマチ、高血圧、下痢、殺菌作用が
非常に強く腫れ物や痔
。春に出る若葉を精進料理。 干し物。茹でたり蒸し
たりすることによって悪臭は無くなる。

オミナエシ(女郎花) オミナエシ 科

山地に生える多年草。  秋の七草。
 高さ:1m  花期:8〜10月
秋の七草。
根を
解熱などに利用する。名は黄色い花を粟飯に見立てたオミナメシ(女飯)に由来するといわれる。
(場所:ゲレンデ)

ツルニンジン(蔓人参) キキョウ科

湿気のある林の縁などに生えるつる性の多年草。
 長さ:2m  花期:9月
和名は、根がチョウセンニンジンに似ていることによる。
根は、大きいものはここぶし大で、表面にイボがあり、中は白く味は甘い。、つるを切ると乳液がでる。
生薬名を羊乳(ようにゅう)といい、根を乾燥したものを古くから
去痰(きょたん)の薬として利用してきた。