山に咲くさくら 
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オオヤマザクラ(大山桜)  バラ科

萼片は全縁

花柄・葉柄は無毛

蜜腺
山地に生える落葉性高木。  別名:エゾヤマザクラ
 高さ:10〜25m  花期:4〜5月
若葉は赤みを帯びる。
  葉は互生し、楕円形、無毛。 葉柄は、上面に溝があり、無毛、上部に2個の蜜腺がある。小枝は暗紫褐色で光沢がある。花は淡紫紅色で大きい。7−8月に熟して紫黒色になる。
用途:建築、家具、器具、楽器、彫刻、樺細工。



オクチョウジザクラ(奥丁字桜) バラ科


花柄・葉柄には毛がある
山地にはえる落葉小高木。
 高さ4−6m  花期:4−5月
花は葉の展開とほぼ同時に咲く。萼裂片は全縁。
果実は6月には熟して黒色となり、果肉は甘い。
チョウジは丁字であって花の萼筒が長く、横から見ると「丁」の字に見える。

葉の基部に蜜腺



カスミザクラ(霞桜) バラ科

萼片は全縁


花序には柄がある
花柄と葉柄に毛がある
山地に広く自生する落葉高木。
 高さ:20m  花期:4〜5月
ソメイヨシノや他のヤマザクラが咲き終わった頃に白い花を咲かせる。葉柄や花柄に毛が多いため別名「ケヤマザクラ」とも呼ばれる 。樹皮は紫褐色で横に皮目が並ぶ。葉と同時に2〜3個の花が散房状に咲く。花柄と葉柄に毛がある。 葉の展開と同時に白色の花を咲かせる。

毛がある



アカツキザクラ (暁桜)    バラ科
別名:カスミエゾヤマザクラ,アケボノザクラ
   花期:4月下旬〜5月上旬   
全国的に分布する「カスミザクラ」と本州中部以北に分布する「エゾヤマザクラ(オオヤマザクラ)」の両者が混生する中部以北での自然交雑種と考えられている。カスミザクラより数日早く咲く。萼筒はやや太い。葉柄には毛があり、葉裏は僅かに白色を帯びて、葉縁にはやや荒い重裾歯が並ぶ。「カスミザクラ」より淡紅色を帯びた花で、「オオヤマザクラ」より淡い。



ケエゾヤマザクラ(毛蝦夷山桜)    バラ科
「カスミザクラ」と「エゾヤマザクラ(オオヤマザクラ)」の自然交雑種と考えられている。花の色が白いものをアカツキザクラ(アケボノザクラ)といい,葉の下面や葉柄花柄などにうす毛のあるものをケエゾヤマザクラという。

北海道〜本州の山地に自生する落葉高木

    樹高:20〜25m   花期:4月
葉と葉柄に毛が生えているためこの名がある。
高木になるサクラの仲間で、冷涼な気候を好む。 花色は薄いピンク色で、花にはかすかな芳香があるといわれている。

      ◇ 植栽された桜

ソメイヨシノ (染井吉野) バラ 科



・萼には鋸歯がある
・花柄や萼には毛がある


・葉柄は有毛
・表面は無毛、裏は散生
エドヒガン系とオオシマザクラの交配でうまれたサクラの園芸品種。
現代の観賞用サクラの代表種。
葉が出る前に花が開き、満開となる
花びらは5枚、白に近い淡紅色で3〜4個集まって付き、直径は4cm前後。

サクラは全般に、排気ガスによる大気汚染などの環境悪化に弱いこと、病気や虫の害を受けやすいことが指摘される。桜の中でも特にソメイヨシノは天狗巣病 (てんぐすびょう) にかかりやすい。
サクラ天狗巣病は、感染した枝に細かい立ち枝が密集して生え、まるで天狗が巣をかけたようになる病気。
 さらに、開花時には小さい葉が開くので目障りとなったり、罹病部位は数年で枯死する。
 罹病した枝は、切り取って焼却するのがよいとされている。



エドヒガン(江戸彼岸)  バラ 科

花柄/萼は無毛
萼筒は坪型


葉柄は有毛
本州・四国・九州の山地に分布する野生種。
花期が早く、関東地方で彼岸のころには咲くところから名前がついた。
萼筒が丸くふくらむのが、この系統の特徴。
樹勢が強く、樹齢も長く、大木となる性質をもつ。
個体間の変異が多い。

荒い重鋸歯



オオシマザクラ(大島桜)  バラ 科

花柄は無毛
には鋸歯がある


葉柄は無毛


重鋸歯
先は芒状
葉は桜餅に使われていることは有名である。
塩漬の葉っぱの大部分は、伊豆で作られており、葉っぱの香りは、塩漬けにして、はじめて出るそうである。花が終わって、ひと月もたてば、たくさんの実がつく。個体差があるが、オオシマザクラのサクランボは比較的甘味が強いらしい。
多くの園芸種の元になった種で、ソメイヨシノはオオシマザクラ×エドヒガン系。