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ホオノキ(朴の木)  モクレン 科

枝先に直径約15cm程の花が上向きに咲く。
花には強い芳香のある








山地に生える落葉高木
 直径:1m 高さ:30m 花期:5〜6月
ホオは苞の意味で大きな葉に食物を盛ったことに由来する。

葉は「朴葉味噌」に利用されることで有名。
材の用途:楽器の共鳴板、美術彫刻の材料、下駄の材料など。
中国産のカラホオは、厚朴(こうぼく)といい、強い芳香があり上等品とされる。
葉は朴葉味噌や朴葉寿司に利用されることで有名

本種の樹冠下では、他の植物の発芽などを抑制する強い他感作用を示すことが知られている。これは、落葉や根などから分泌される他感物質によものである。








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花の香りが森を包み。。。     

。。。葉は食材を包む

葉にも芳香があり、殺菌作用があるため食材を包むのに利用された。

落ち葉も、比較的火に強いため食材をのせて焼く郷土料理の材料として利用。
葉が大きいので古くから食器代わりに食物を盛るのに用いられてきた。

ホオノキ(朴の木)  モクレン 科
冬芽 葉の展開 5月上旬 つぼみ 5月中旬 5月下旬 開花 6月上旬 
  男と女の役目が入れ替わる

 植物は近親交配による弊害を防ぐため、自らの花粉によって受精しないような工夫を様々な方法で行っている。
 1つの花に雄しべと雌しべがある両性花では自家受粉する危険性が高いので、回避策として、1つの花の雄しべと雌しべの成熟時期をずらす方法がとられる。

 雄しべが先に成熟して花粉を放出し、その後に雌しべが成熟するのを”雄性先熟”といい、身近な例としてキキョウ、ノアザミなどがあげられる。、その逆の”雌性先熟”は、今が見ごろの花としてホオノキがあげられる。
  ホオノキは開花した1日目は雌しべが花粉を受け入れ、2日目以降は雄しべが成熟して花粉を放出することで自家受粉を回避していると思われる。しかしホオノキは一本の木でも一斉に花を咲かせるわけではなく時期がずれるので、同じ個体の花粉により自家受粉する確率も高いということである。
また、ホオノキの花粉は、花の強い匂いなどに誘われたマルハナバチ、ハナアブ、甲虫類が媒介するが、雌性期には花粉も蜜もないので、受粉の確率は低いと思われる。

雌しべが熟している花全体の様子。花弁の中では、雌しべが反りかえり花粉を受け入れる態勢(一日限りの女役)

花の内側
”開花と同時に雌しべが熟す”
雌しべが反りかえり花粉を受け入れる(一日限りの女役)

夕方、一日限りの女役を終えようとしている花が閉じ始めている と思われる。


雌しべが熟した日の夕暮から花が閉じる。そして翌日の午後あたりからまた開いて雄しべが熟す段階になるようである

自家受粉を避けるため、雌しべは閉じ、成熟した雄しべが花粉の放出を始める(男役)


この花のように、雌しべが完全に閉じないものもある。これは自家受粉と他花受粉との関連はあるのか?

早く咲いた花の後一週間ほど経過した様子


昨年9月ころの実