[草の実・木の実] 

1.観察の視点
   植物の種子は移動するために何の力を借りているのか。
   そのためにどんな仕組みになっているのか。

2.種子散布の仕組み
   ●風の力によって散布されるもの
     。。。風を受けやすくするために翼、や毛などがある。
     。。。羽根がついている。
     。。。落下傘がついている。
     。。。種子自体が小さくて軽い。

  ●動物や人間に付着して散布されるもの
     。。。付着しやすいように、鈎のような突起がついている。
     。。。粘着液を出している。
     。。。突起が細かい剛毛のようになっている。

  ●動物に食べられることによって散布されるもの
        動物を引き付けるために種子の外側に動物が好みそうにものをまとっている。
        これらの種子は、種子を包んでいる部分に発芽抑制物質が含まれていて、消化され
        たり腐れたりしてその物質がなくならないと発芽しないようになって いるものが多い。
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  ●水によって運ばれて散布するもの
        種子を運搬する水には、川、湖や海の水流などがある。水に種子散布を依存している
        植物の多くは、運搬してくれる水の近くに生育している。

  ●自分自身の力で弾け散布するもの
        他のものの力を頼らず、自分自身の力で弾き飛ばすものもある。木より草の方が多い。
        遠くに飛ばす力が弱いので、親を中心に群落を作ることが多い。
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     。。。実の皮が捲れる力で飛ばす。
     。。。実の皮が縮む力で飛ばす。
     。。。実の皮が内側に巻き上がる力で飛ばす。

  ●自分自身の重みで転がって散布するもの
        実が熟して落ちると、自分自身の重みで斜面を転がり落ちていく。このような実は、
        堅い、丸い、重いという特徴がある。

  ●1つだけの散布方法ではなく、2つ以上の散布方法を組合せ持っているもの