磁石の木と呼ばれるのはなぜ
方向指標植物とかコンパスプラントなどと呼ばれ、蕾の先端が北の方角を指している植物。
  春先の温かい日差しを浴び、蕾の南側が速く成長して膨れるため、先端が北の方を向いていると考えられている植物のこと。
 春先、ヤマネコヤナギキタコブシタムシバなどの木の膨らみかけた蕾をみると、先端が同じ方向を指しているものが多い。これは、日あたりの良い南側の成長が速くなるため、蕾の先端が北を向く。これを磁石にたとえてこの名前がある。

タコブシ(北拳,北辛夷) モクレン科
山地に生える落葉小高木〜高木。
 樹高:5-18m 花期:4-5月
芳香のある6枚の花弁は白色で全開をする。顎片は3枚で花弁とよく似ているが小さい。
花の下に葉を一枚つけることが多い。
がく片が花弁の2分の1から3分の1ぐらいのものがタムシバで花の下に葉はつかない。



花芽の基部につく葉芽は、花と同時に展開する

蕾の多くは北側を向く




4月下旬
4枚のガク片は花弁に似ているがはるかに小さい

4月下旬


タムシバ (匂辛夷)  モクレン 科

山地に生える落葉小高木。    類似:キタコブシ
 樹高:5-8m 花期:4-5月 別名:ニオイコブシ
尾根などのやや乾燥した場所にもよく生育る。花は葉の展開に先立って咲く。花弁は6枚、ガクは3枚で白く小さな花弁のように見える。ガク片は花弁の2分の1から3分の1ぐらい。


5月上旬/荒沼湖畔

3月中旬/荒沼湖畔

花弁の2分の1ぐらいのガク片


ガク片は小さい花弁のように見える

直径10cmほどの幹