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スギナ(杉菜) トクサ 科
 成長期間3〜9月  夏緑性の多年生シダ植物

胞子茎と栄養茎は地下茎でつながっているが、栄養茎を「スギナ」とした場合は親子という関係ではないかも。

---胞子茎とは「つくし」のこと---
春いち早く顔を出すのが胞子茎で、茎は柔らかな円柱状で袴(はかま=退化した葉)が節に付いてる。
 胞子茎は繁殖のために緑色の胞子を散らしたあとすぐに枯れてしまう。栄養茎は胞子茎が成熟する頃から顔を出し始める。
 スギナはいわゆる雑草の一種で、いくらとってもまた生えてくるものの秋には地上部分は枯れてしまう。
        ---スギナは酸性土壌の環境で繁殖する植物---
 スギナが生えている土地に、アルカリ土壌を好む農作物を作るには石灰等を入れて土壌を改良しなければならないことを教えてくれる。
      --- 酸性土壌で育ちながら茎葉はアルカリ性---
  スギナが枯れるとその枯れたアルカリ性の茎葉(栄養茎)によって、酸性土壌はアルカリ土壌に変わっていくそうである。そして自分の環境にあった酸性土壌を求めて移動していくといいわれているが。。。何年かかるのだろう。

---スギナは「杉に似た菜」という意味---

スギナの先に水玉が! これはスギナの体の水分が水孔(すいこう)という穴から出されたもの。まるで水晶玉のような美しさがある。

普通、植物の体の水分は葉の表面の気孔(きこう)から水蒸気となって蒸散するが、湿度が高くなって蒸散しにくくなると、水孔から液体のまま押し出されることによって水玉ができる。

実は「生きた化石」ともいわれており、数億年ほど前に出現して以来、体のしくみがほとんど変わっていないというのは驚きである。
 胞子には四本の腕のようなものがついていて、これを弾糸といって乾燥すると伸び、湿度が高いとくるくると縮む伸縮運動をする。これは天気が晴れて乾燥している時に、弾糸を伸ばすことによって風に乗りやすくするためと考えられている。

-------山菜としてのツクシ                           
                               薬草としてのスギナ
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<山菜としてのツクシ>   ■ 子孫を残すための重要な役割を担うのがツクシ

スギナは地下に根のような茎を伸ばし、そこから増えていくこともできるが、より広範囲に子孫を残すためにツクシは頭部から胞子を風に乗せて遠くに飛ばす。

 「ツクシ」というのは、シダ類である「スギナ」の胞子をつくる部分の呼び名であって植物名ではないのである。
 ---身近なイメージのあるツクシ---
「佃煮」「卵とじ」など、野草ならではのほろ苦い味わいの料理が楽しめるほか、ご飯もの、汁物、和物等料理の幅が広い。
<薬草としてのスギナ>
ツクシは、スギナが胞子をつくるために用意した春だけ現れる茎で、先のふくらんだ部分で胞子がつくられている
胞子飛散後には全く外見の異なるスギの葉っぱのような栄養茎が現れ光合成を行う。
スギナは酸性土壌を好んで生える。しかし栄養茎には実に豊富なアルカリ性の元となる物質を含んでいて、血液を弱アルカリ性のサラサラ状態に保つことで、酵素やホルモンの働きを高める効果があるとされていてる。薬効が高く、民間薬としても広く利用されている。